サムは動物園の飼育係。毎日午後3時になると動物たちに食事を届けます。忘れたことなどありません。でもある日、ぞうくんが「ぼくだけ何ももらっていない。」と今にも泣きだしそうです。涙がこぼれ落ちそうになった時、「わすれただって?」と大きな声が聞こえとともに、干し草であふれんばかりのワゴンを引いたサムが現れました。子どもは愛情に貪欲で、忘れられることの怖さ・悲しみも大人の想像以上なのかもしれません。でも、「自分はここにいるよ。自分を忘れられた存在にしないで」という思いは、子どもも大人も変わりませんよね。